同じトナーカートリッジなのに、末尾に“H”や“Ⅱ”がついていたり、見た目はほとんど同じなのに印刷枚数が違う…。
そんな経験はありませんか?実はこれ、トナーの“容量の違い”によるものです。

この記事では、トナーの『大容量』『小容量』『標準容量』の違いをわかりやすく解説しながら、キヤノン・リコー・シャープなど主要メーカーごとの型番例を紹介します。
型番選びのヒントや、買取時の注意点もあわせて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

大容量・小容量トナーとは?標準容量との違い

トナーカートリッジには、同じシリーズ・同じ対応機種であっても、容量が異なるタイプが存在します。
印刷枚数や価格、交換頻度などに影響が出るため、容量の違いを理解しておくことは、コスト管理や使い勝手の面でも重要です。

以下では、それぞれの特徴や違いについて詳しく解説します。

容量で何が違う?印刷枚数と価格帯

容量で何が違うのイメージ画像

最も大きな違いは、「印刷できる枚数」です。たとえば標準容量で1,500枚印刷できるものが、大容量では3,000枚、小容量では1,000枚というように、トナーの充填量に応じて印刷可能枚数が変わります。

価格面では、大容量タイプの方が1本あたりの価格は高くなりますが、1枚あたりの印刷コストは安くなる傾向があります。
一方、小容量タイプは初期費用は抑えられますが、交換頻度が高くなり、長期的に見ると割高になる場合もあります。

H付き・Ⅱなどの表記の意味

H付きの表記の意味のイメージ画像

トナーの型番には、容量の違いを表す記号が付くことがあります。

  • H付き(例:CRG-045H):大容量を意味する表記。

  • Ⅱ(ローマ数字の2)付き(例:CRG-519Ⅱ):従来の標準容量の“改良版”や“大容量版”であることを示すことがあります。

  • eやVPなどの記号:メーカーやシリーズによっては、「小容量版」「複数本パック」を示す記号が使われることもあります(例:CRG-335e=小容量、CRG-042VP=2本セット)。

これらの表記は公式サイトや製品マニュアルに記載されていますが、見た目がほとんど同じでも印刷枚数が大きく異なることがあるため注意が必要です。

小容量タイプが存在するメーカーもある

小容量タイプのイメージ画像

一般的には「標準」と「大容量」の2種類が多いですが、シャープやOKIなど一部メーカーでは小容量(少量)タイプも展開されています。
たとえばシャープのMX-61JTシリーズでは「-BB」などの末尾が小容量を示しており、印刷枚数も抑えられています。

小容量タイプは、「あまり印刷しないが、トナーの在庫を持っておきたい」「試験的に導入したい」といったケースでは便利ですが、1枚あたりのコストが高くなる傾向があるため、導入前に容量の違いをしっかり把握しておくことが大切です。

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メーカー別・容量ごとの代表的な型番一覧

ここからは、各メーカーのトナーカートリッジにおける「大容量」「標準容量」「小容量(少容量)」の代表的な型番を紹介します。
見た目が似ていても、末尾の記号などによって容量や印刷枚数が大きく異なることがありますので、購入や買取の際には型番をよく確認しましょう。

キヤノン(Canon)

型番備考
CRG-069標準容量
CRG-069H大容量(H付き)
CRG-519標準容量
CRG-519Ⅱ大容量(Ⅱ付き)
CRG-042標準容量
CRG-042H大容量(H付き)
CRG-042VP2本セット(VP付き)
CRG-335標準容量
CRG-335e小容量(e付き)

 キヤノンのトナー型番は、標準容量に加えて「H付き」や「Ⅱ付き」で大容量を表すものがあります。
その他にも「e付き」の小容量タイプや「VP付き」の2本セットなどを表す、型番末尾の違いにも注目です。

リコー(RICOH)

型番備考
C830標準容量
C830H増量タイプ(H付き)

リコーのトナー型番では、「H付き」が大容量を示す記号として使われており、印刷可能枚数が大きく異なります。

富士フイルム(FUJIFILM)

型番備考
CT202050〜053標準容量(各色)
CT202054〜057大容量(各色)

富士フイルムの純正トナーでは、同じシリーズで「標準容量」と「大容量」の両タイプが用意されており、型番末尾で区別できます。

RISO(理想科学)

型番備考
GLインクF大容量(1,000ml)
GLインクH小容量(500ml)
GDインクF大容量(1,000ml)
GDインクH小容量(500ml)
FTインクF大容量(1,000ml)
FTインクH小容量(500ml)

RISOのインクは「F =大容量」「H =小容量」として明確に容量が区分されています。印刷量に応じた選択が可能です。

シャープ(SHARP)

型番備考
BP-JT70BA〜YA標準容量(各色)
BP-JT70BB〜YB小容量(各色・B付き)
MX-61JT-BA〜YA標準容量(各色)
MX-61JT-BB〜YB小容量(各色・B付き)

シャープでは、標準容量の他に「B付き型番」が小容量タイプとして展開されています。
同じ機種でも型番により容量差があるため注意が必要です。

ブラザー(Brother)

型番備考
TN-291標準容量
TN-296大容量
TN-293標準容量
TN-297大容量

ブラザーのトナー型番は、数字の違いで容量を判別できます。
たとえばTN-293が標準、TN-297が大容量というように、数字の大きい方が多く印刷できます。

エプソン(EPSON)

型番備考
IB02KA〜YA標準容量(ブラック/カラー)
IB02KB〜YB大容量(Lサイズ・ブラック/カラー)

エプソンのトナー型番には「Lサイズ」として大容量タイプが用意されています。
同じ色でも型番末尾が異なる点に注目です。

OKI(沖データ)

型番備考
TNR-C3LK1〜LC1標準容量(各色)
TNR-C3LK2〜LC2大容量(各色)
TNR-C3LK3〜LC3小容量(各色・3付き)

OKIでは同じ型番でも「1=標準」「2=大容量」「3=小容量」として細かく容量が分かれており、業務用途に応じた選択がしやすくなっています。

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大容量・小容量トナーのメリット・デメリット

トナーカートリッジには印刷可能枚数に応じて「大容量」「小容量」といったバリエーションがあります。
それぞれに特徴があり、コスト・効率・運用スタイルに応じて適したタイプは異なります。

ここでは、大容量タイプと小容量タイプのメリット・デメリットを整理して解説します。

大容量のメリット(印刷コスト削減、交換頻度の低減)

大容量のメリットのイメージ画像

大容量タイプの最大のメリットは、1枚あたりの印刷コストを抑えられる点です。購入時の単価は高めですが、印刷可能枚数が大幅に増えるため、長期的に見て経済的です。

また、トナー交換の頻度が減るため、オフィスや業務用途での作業効率が向上するのも大きな利点です。大量印刷を行う職場(学校・病院・企業の管理部門など)では、管理負担の軽減にもつながります。

さらに、環境面でも廃棄カートリッジの数が減るため、エコな選択肢としても評価されています。

小容量のメリット・デメリット(初期費用が安いがコスパ悪い)

小容量のメリットデメリットのイメージ画像

小容量タイプのメリットは、1本あたりの価格が安価で導入しやすい点です。
「月に数十枚しか印刷しない」「とりあえず予備として1本持っておきたい」といったニーズには適しています。

一方で、印刷可能枚数が少ないため、すぐに使い切ってしまい、交換頻度が高くなるというデメリットがあります。
その結果、1枚あたりの印刷コストは割高になりやすい傾向があります。

また、買取を検討する場合でも、小容量トナーは査定価格が下がるケースもあるため注意が必要です。

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トナーの型番を確認する際の注意点

トナーカートリッジは、型番の違いが容量や印刷枚数に直結するため、選定や買取査定の際には正確な確認が欠かせません。特に「H付き」や「Ⅱ付き」などの記号が付くかどうかで、印刷枚数や価格が大きく変わるケースもあります。

ここでは、トナー型番を確認する際に注意すべきポイントを3つに分けてご紹介します。

見た目が似ていても印刷枚数が全く異なるケース

多くのトナーカートリッジは、標準容量・大容量ともに外見がほとんど同じです。例えば「CRG-519」と「CRG-519Ⅱ」、「TNR-C3LK1」と「TNR-C3LK2」などは、パッと見ただけでは区別がつきません。

しかし、印刷可能枚数には2倍以上の差があることもあり、誤って購入・使用するとコストに大きな影響が出る可能性も。外箱やラベルに記載された正確な型番(末尾の記号まで)を確認することが重要です。

メーカー公式で枚数が明記されていない場合の対処法

一部のメーカーでは公式ページに印刷可能枚数が明示されていない場合があります。特に「小容量」「B付き型番」などの詳細が不明瞭なケースでは、誤認リスクが高まります。

こうした場合は、以下の方法で確認するのがおすすめです:

  • 対応するプリンター機種の取扱説明書を確認

  • 販売店サイト(Amazon・ヨドバシなど)でスペック欄を見る

  • メーカーのサポート窓口に直接問い合わせる

型番だけで判断せず、容量・印刷枚数の裏取りを行うことがトラブル防止につながります。

買取査定時にも容量の違いは重要

容量の違いは重要のイメージ画像

未使用トナーを買取に出す際、同じシリーズでも容量によって査定金額が異なることがあります。一般的には「大容量タイプ」の方が高く評価される傾向にあります。

しかし、実際の買取現場では「CRG-069」と「CRG-069H」を混同して送付されるケースもあり、査定額が下がったり、買取不可になる可能性もあるため注意が必要です。

事前に外箱やラベルを確認し、正確な型番を記入・申告することがスムーズな買取につながります。不安な場合は「無料査定」を利用して確認しておくと安心です。

大容量・小容量トナーの違いを正しく理解して賢く選ぼう

トナーカートリッジには、同じ型番に見えても「大容量」「小容量」「標準容量」といった違いがあり、印刷可能枚数やコストパフォーマンスに大きく影響します。
特に「H付き」「Ⅱ付き」「B付き」などの記号が付く型番は、容量の違いを表している場合が多いため、購入時・買取時には必ず正確な型番を確認することが重要です。

また、メーカーによっては見た目が似ていたり、公式に印刷枚数が明記されていないケースもあるため、不明な場合は取扱説明書やサポートへの確認が推奨されます。

トナーバイのイメージ画像

当店では、メーカー純正・未使用のトナーカートリッジを対象に買取を行っております
型番に迷ったり、容量の違いが不安な場合は、お気軽に無料査定をご利用ください。スタッフが丁寧にご案内いたします。

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